インフォーカスVol.1が発刊して約3ヶ月。ぼちぼち次号の制作に取りかかり始めました。

まず取材を始めたテーマは、流通機能や交通が弱体著しい高齢過疎地域の買物事情について。
年明けにVol.1の取材でお世話になった中小企業診断士の里舘智大さんと呑みに行き、登米市津山町の買物困難についてちらりと聞いて興味をそそられたのでした。

調べてみると、津山に限らず日本中の過疎地域で、特に車の運転をしない高齢者が買物に不便をきたしている現状があり、自治体や地域コミュニティ単位で様々な取り組みがなされているようです。

以上は、農林水産政策研究所が作成する『食料品アクセスマップ』の、宮城県の北部に位置する登米市の様子。住まいから直線距離で500m以内に生鮮品の販売店がある人の人口割合を推計したもので、色のついていない部分は人の住んでいない地域、水色の部分が割合80%で徒歩でも買い物が十分に出来る地域、オレンジ色の部分は割合が20%以下、つまり、徒歩での買い物が非常に難しい地域。同じ買物でも、それにかかる時間的、金銭的コストが地域によって随分変わってくるのが分かります。

さて、私の場合、取材はまずは資料集めから始めます。資料をざっくりと読み、取材の勘所をつかみます。とりあえず、以下の二冊をこのテーマのガイドブックに選びました。一冊は『超高齢化社会における食料品アクセス問題』(薬師寺哲郎編著)。この問題についての著者らの研究成果ををまとめた専門書です。もう一冊は、今ほど流通が発達する以前から土着していた宮城の食文化についてまとめた『日本の食生活全集④ 聞き書 宮城の食事』(社団法人農山漁村文化協会発行)。
ちなみに、取材を進める上での道しるべとなる本は、多少値が張るものでも必ず購入するようにしています。必ず書き込みが出てくるし、後に何度も読み返す必要があるからです。

本を選ぶ際には、テーマドンピシャのもの以外にも、テーマをもっと多面的に捉えられるように、あえてハズした本も選ぶようにしています。今回は『聞き書 宮城の食事』がそれ。足を使った取材を始める前の仮説として、過疎地域の買物弱者と呼ばれる人たちは土(土地)との結びつきが強く、少なくとも食料品に関しては、ある程度の自給自足をしていて(実際この時期田舎を歩くと、多くの農家で乾物等の保存食を作っている光景を目にする)、買物という経済循環のらち外で豊かな食生活をしているかもしれないと思ったからです。

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相沢 由介

1980年生まれ。 インフォーカスの取材・編集・発行を全て一人で行っています。その他、フリーのカメラマン・ライターとして、紙媒体の企画や取材、企業や個人事業の広報物・WEBサイト等の作成を行っています。

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