せんだい3.11メモリアル交流館2階の特別展示。七郷小学校の子6年生がつくった「未来のまち」

先月から少しずつ準備していたテーマの取材に、具体的に取り掛かり始めました。
テーマや最終的な落としどころは、取材を重ねながら模索していくつもりですが、現状仮題を『記憶のつむぎ方』としました。

311の震災以降、色んなところで震災に関連する情報が、書き起こされ、あるいは写真におさめられ、その他の方法でも記録されていると思います。でも、記録は保存しているだけではたぶん忘れ去られていくだけで、誰かが何らかの関連性のもとに情報を拾い上げ、つなぎ合わせて価値を再定義しなくては輝かない。これまでの記録は大きな資産ですが、今後、私たちはこの膨大な情報アーカイブとどのように向き合って利活用していくのか、それが、私が興味のあるところです。

それから、何かを記録するということの意義や難しさについても、掘り下げることになると思います。記録が取りこぼしてしまいがちなあいまいさであったり割り切れなさをどうすくい取り、みんなに伝え、後世に残していくのか。震災の記録に限らず、とても難しい問題ですし、これは私のように、取材してものを書く人間にとっても大きな課題です。

このテーマを思いつくきっかけになったのが、友人から聞いた、3.11メモリアル交流館の交流係、田澤紘子さんの言葉でした。
「今後震災のことが色んな表現活動へ波及していく。そのときのために、私たちが今聞き書きしてアーカイブする」
又聞きのうろ覚えなのでニュアンスに誤解があるかもしれませんが、このようなことだったと思います。
これを聞いて思い出したのが、去年ヒットした映画「この世界の片隅に」でした。この作品は徹底したリサーチによって、当時の暮らしの質感まで見事にすくい取り、今の私たちの生活の先に戦争を浮かび上がらせていたと思います。結果、観た人は戦時中を追体験し、リアリティのあるものとして捉えなおすことができたのではないでしょうか。
きっと田澤さんたちの今の仕事が、今後このようにあらゆる表現へと昇華し、人々の心に沈んでいくのだなと思います。これがアーカイブの一つの意義なのかなと。

始めはそのつもりはなかったのですが、思いがけず自分の仕事である、取材であったり、書き残すということを深く見つめなおす機会にもなりそうです。取材を進めるのが楽しみです。

The following two tabs change content below.

相沢 由介

1980年生まれ。 インフォーカスの取材・編集・発行を全て一人で行っています。その他、フリーのカメラマン・ライターとして、紙媒体の企画や取材、企業や個人事業の広報物・WEBサイト等の作成を行っています。

関連記事

女性のキャリアについて取材中

【記憶のつむぎ方②】20世紀アーカイブ仙台佐藤正実さんに取材

【記憶のつむぎ方①】メモリアル交流館田澤さんに取材

過疎地域の買い物事情③ -東和町米川地区を歩く-

過疎地域の買物事情② -取材1日目-

過疎地域の買物事情① -資料集め-