週末に迫ったトークイベントのために準備中。
出演者である、新潟のローカル誌『Life-mag.』の発行人小林弘樹さんがつづった言葉を辿り、Life-mag.の原点を探っている。
詳しくは直接聞いてみたいが、Life-mag.のスタンスに強く影響しているのが、同級生の突然の死に対して小林さんが感じた
「いま隣にいる人のこと、どれだけわかっているだろう。」
という思いみたい・・・。

自分にも似た経験があり、やっぱりそれが今の雑誌作りにもつながっている。

かつて親しくしていた人。
その人は目の前のことに一生懸命で、周りの人たちからも好かれ、とても充実していて幸せそうだった。
でも、ときどきぼそりと、疲れたとつぶやくことがあった。
そんなとき、自分はその疲れを癒そうと、色々してあげたつもりだ。
「疲れた、だるい」というその人に、簡単な励ましのメッセージを添えて栄養ドリンクをあげたことがある。
その人はそれを喜んでいてくれていた。いつもいつも、自分がしてあげたことには喜んでくれた。

でも、あるときその人は、自分に何も言わず、唐突に居なくなった。

その行動に困惑し、責めもした。
ただ、今になって思う。
ときどきぼそりとつぶやいた「疲れた」というその言葉に、含まれてはいても表現しきれず虚空に消えた、悲鳴のような感情に、自分は耳を傾けていただろうか。
言葉の機微、声の表情、目に沈んだ影、もっともっと目を凝らし、見つめなければいけないものがあったのではないか。

人が人の言葉を理解するには、膨大な労力と、そしてたぶん、それまでの孤独の積み重ねが必要なんだと思い知った。
つまり、何かを代償にしなくてはいけない。
自分にそれが出来るのか。
代償を払い続けて、いつか破綻するかもしれないのだ。
事実に向き合う取材、人に向き合う取材とかっこつけてはいるが、やっぱり逃げていることもある。
インタビューはしたものの、それをまとめきれず、インフォーカスの創刊号に入らなかった人もいる。

あのとき栄養ドリンクをあげることが、あの人に向き合うということだったのだろうか。
毎回の取材で、問い続けなければと思う。

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相沢 由介

1980年生まれ。 宮城を視るドキュメンタリーマガジン『IN FOCUS』の取材から編集、販売までを全て1人で行っています。

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